【企業分析】インフォマートの売上高と利益率はどれくらい?2015年~2020年の推移は?

今回の企業分析はインフォマートに焦点を当てる!

インフォマートは2020年8月時点で時価総額が1700億円を超えている東証一部上場企業だ。

インフォマートのメイン事業は?

1998年創業のインフォマートのメイン事業はBtoB(企業間電子商取引)プラットフォームの運営だ。

ちなみにBtoBはBusiness to Businessの略で企業同士の取引のこと。

BtoCはBusiness to Consumerの略で企業とビジネス小僧などの一般消費者との取引のことだ。

インフォマートは2003年2月から飲食店と卸売業者・メーカーとの受発注を電子化するプラットフォーム(BtoBプラットフォーム受発注)を提供している。

飲食店は食材や必要な資材などを発注する際、発注書をFAXなどで取り寄せて、記入して送ったり、電話・メールで発注する、、、

卸売業者やメーカーも発注書を受け取り、発送して、請求書を発行して請求する、、、

という非常にメンドクサイ作業が必要だったが、インフォマートはそれをクラウド上でやり取りできる場として共通のシステムを提供している。

これにより取引データを日々共有するための照合作業が減ったり、請求書の発行が必要無くなったり、と飲食店側にとっても・卸売業者・メーカーにとっても大幅な効率化を実現できるとのことなのだ。

それ以外にも「食の安心・安全」を促進する、アレルゲンや原産地情報の管理ツールとしてBtoB規格書を2005年4月~提供。

2015年1月には業界問わず請求書の発行・受取のどちらも電子化するシステムであるBtoB請求書。

2018年7月には企業間の契約書締結をブロックチェーン基板上で電子化するBtoB契約書を提供している。

このようにインフォマートはBtoBに特化した複数のプラットフォームを運営しているが、どれも新型コロナウィルスによりデジタル化が加速度的に進む大きな時代の流れが追い風になる事業ばかりだとビジネス小僧は感じている。

発注書や請求書、契約書も紙でやろうとすると恐ろしくめんどくさいからね(笑)。

しかもBtoBのEC市場規模は年々大きくなっており、なんと2018年で344兆円、2019年で352兆円。

小売・その他サービス以外の商取引に対する電子商取引の割合であるEC化率は2018年で30.2%、2019年で31.7%。
※経産省「平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書」参考

現状でさえ、352兆円という莫大な市場規模を誇っている。

2019年における日本のGDPが約553兆円だから、いかにこの市場規模が大きいかがわかると思う。

それに加え、新型コロナウィルスによる大きな時代の流れが後押しして、今後も企業間の商取引によるEC化率はどんどん上がっていくことが容易に予想される。

つまり、インフォマートが対象にしている市場は規模がバカでかい上に、それがしばらく成長し続けることが予想されているということだ。

スポンサーリンク

インフォマートの売上高の推移は?

ではインフォマートの売上高の推移を見ていこう。

2019年12月期(2019年1月~12月)の売上高は約85億4千万円。

この前記事にした2002年創業の北の達人コーポレーションの売上高が

  • 2019年2月期(2018年3月~2019年2月分)約83億円
  • 2020年2月期(2019年3月~2020年2月分)が約100億円

なので、それに近い規模だ。

2015年~2020年の売上高の推移は下図の通り。

インフォマート:売上高推移

2020年12月期は新型コロナウィルスによる影響を受けて成長率がかなり下がる予想だが、年々順調に成長していることがわかる。

新型コロナウィルスにより、飲食店が臨時休業や時短営業など莫大な影響を受けているため、食材の受発注プラットフォームを運営しているインフォマートも発注数減少など少なからずマイナスの影響を受けて2020年の業績は下方修正を余儀なくされた。

しかし、それでも今後企業間取引のEC化はどんどん増えていくだろうし、契約企業数も順調に増えているため、新型コロナウィルスが収束すれば売上高の成長スピードはまた上がってくるだろうとビジネス小僧は予測している。

営業利益の推移と利益率は?

順調な売上高に対して、営業利益の推移はどうだろうか?

インフォマート:営業利益推移

上図のように営業利益は上下動がある。

2020年12月は新型コロナウイルスの影響もあり、前年比で大幅マイナスになる予想だが2019年の営業利益は約25億だ。

ん?

2019年の売上高は約85億なのに、営業利益が25億もある。

ということは利益率が恐ろしく高いということだ。

以前も述べたが、一般に営業利益率は10%を超えれば優良企業と言われている。

インフォマートの2019年の営業利益率はなんと29%という驚異的な数値を叩き出している。

前年比で大幅マイナスになる予想の2020年でも営業利益率13%の予測だ。

インフォマート:営業利益率推移

営業利益が上下動があるので、利益率も同様に上下動はあるが2015年~2019年の営業利益率の平均は31%という驚異的な数値だ。

利益率が高い企業として紹介した北の達人コーポレーションでも2015年~2019年の平均営業利益率は23%。

これだけでも十分高いのにインフォマートは更にその上を行っている。

インフォマートは中期的な業績目標として売上高100億円突破、営業利益30億超、営業利益率30%超を掲げている。

2020年12月期は厳しいだろうが、2021年12月期では達成チャンスがあるのではないか?とビジネス小僧は思っている。

インフォマートの事業は将来的に確実に伸びる事業であると感じているので、注目していきたいものだ。

スポンサーリンク
おすすめの記事